時間と大地を潜る本〜「アースダイバー」
2007/10/02(Tue)
読みたいなぁと思う本は結構あり、
また今度、と思っていると時間が経っている。
先日図書館に行ったときに、
 おーそうだ、そうだ。コレ、読みたかったんだよぉ!!
と思い出し、早速借りて読んだ。
ちょっと前の話だけど。

アースダイバー アースダイバー
中沢 新一 (2005/06/01)
講談社

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読んだ方も多いでしょう。
アースダイバー
もうもうもう、かなり面白かった。
予想を遥かに超えて、遥かにおもしろかった。
ウムウムと納得するのと、目からウロコの連続だった。
読んでいる途中も、読んだ直後もおもしろかったのだが、
読後しばらくして、さらに、
じわりじわりとボディーブローのように
この本の世界にやられているのだった。

縄文時代の東京の地図で、現代の東京を歩く

筆者の中沢さんが実際に地図を片手に歩くのだ。
私らも歩いたことのある、上野とか東京タワーのあたりとか。いろいろ。
それは縄文時代にもあった土地と
縄文時代には海だった場所が現在は土地となっているのとでは
土地のエネルギーというか、性質というか
そういうものが違うのだという話だった。

すると、個人的に美術展を観に上野に行くと、
なぜ公園のところは気持ちいいのに、
駅に降りると、こう居心地が悪いというか、なんか落ちつかないというか、
人が多いということだけじゃなく、なんだろう?これは?・・・
と思っていた謎も解けたり。

そして、縄文の人々と、その暮らしぶりの素晴らしさが
とってもよく分かる。
以前、「縄文人が稲作をしていた」というニュースに
縄文と弥生の区別の方法として、「稲作」って学校では習ったけど
こうやって変わってくるのねぇというのと、
縄文人、ちょっとスゴイんじゃないの?というのを思った。
そして「アースダイバー」の本を読みながら、
まざにダイバーとなって、時間をもぐり、地層をもぐり、
縄文時代の土地に立つと、
現代の恵まれた文明を否定する気はさらさらないけれども、
民主主義が資本主義とくっついて、ちょっとおかしくなったのでは?
だってそれって消費することでしか回らなくなっていて、おかしいのでは?
対価っていう考え方一遍なのはおかしいのでは?・・・等の
日々抱えていたこんがらがった思考を、
ちょっと紐解いてくれた。


ボディーブローが効いた私は、ちょっとwebなども調べた。
そしたら「ほぼ日刊イトイ新聞」で、
すでに中沢さんの特集が組まれていたのだった。
中沢さんとタモリさんと糸井さんの対談と
中沢さんの講義。
かなり、読み応えのある分量で
かなり、素晴らしく面白いです。

はじめての中沢新一 アースダイバーから芸術人類学へ

講義の内容はこちら


古地図が密やかなブームである。
私も江戸時代の地図などは見ることがある。
気づいてなかったが、割と地図マニアかもしれない。
(あーでも、方向オンチではある)
以前、友人と六義園に行ったときのこと。
出口のところに、公園近辺の地図が3枚貼ってあった。
1枚は現在。あとの2枚は時期が違う江戸の地図。
同じ場所の、時代の異なる地図。
これが、おもしろかった。
庭園も美しく楽しんだのだが、
結局この地図の前で、見比べながら話しているうちに、
ここで1時間位は立ち話をしていた・・・ということがあった。
こういうこともあるんで、この「アースダイバー」もさらに楽しめたのかもれない。


まだまだボディーブローの名残があって
興奮状態で、まとまらないんだけど、
とにかく、おもしろい。
超オススメ。


そういえば
二十歳で東京に始めて来たときに、
東京は高いビルがいっぱいでしょうとか、
東京は人が多くてビックリでしょうとか言われたけど
それもそうだけど、私は実際はちょっと違った。
まず東京にきて思ったこと。
【山がない】
坂道は多いが、これといった山がない。
私が生まれ育った鹿児島は、桜島はもちろん、
視界のどこかに山が目に入るところだった。
その山を整えて家々を建て、人々は住んでいる。

そしてしばらくたって、23区内のあちこちに遊びに行き思ったこと。
【なんて街ひとつひとつが個性的なんだろう】
例えば山の手線の駅ひとつひとつを思い浮かべてほしい。
上野は美術館系があり東北方面への玄関口、
御徒町はアメ横を代表する特売店、
秋葉原は電気街&オタク文化、
神田は古本とスポーツ用品店、、、ets
たった一駅でまるで違う。
そして、同じ駅でも、道路や川など1本挟んで、
これまた景色が違うこと多々あり。
これはすごくおもしろかった。
東京って、日本地図を見ると面積は小さいのに、
小さいのに広いじゃん!!
が、実際住み始めて感じだことだった。

「アースダイバー」は、私が感じたこれらが、
なぜできたのかを教えてくれていた。
そして当然、その土地の個性と同じように
そこに暮らす人々もまた土地にあわせてできあがていくことも。

・・・と、本当にまだまだ深い本で、
私のなかでまとまらない。
それがまた、愉しくもある。


G2007年10月2日(火)
葉月廿二日 大安
電気の月13日 白い倍音の風 KIN122
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